NO ZUO NO DIE

K-POPや韓国カルチャーについての研究

2018年上半期K-POP私的ベスト7

韓国で2018年上半期に発売された楽曲の中から独断と偏見で7曲選んでみました。

 

7位 너 없인 안 된다(Only one for me) - BTOB

昨年発売の’그리워하다’のヒットでバラードアイドルとしてすっかり定着したBTOBの夏にぴったりの爽やかな告白ソングで、メンバーのヒョンシクが作曲に参加しています。BTOBの歌唱力は韓国アイドル1と言っても過言では無いでしょう。

アルバムの公開に先立って発表されたサブタイトル曲'The Feeling'はメンバーのイルンが作曲。'너 없인 안 된다'と'The Feeling'のどちらをタイトル曲にするかでメンバーで投票をしたそうです。作詞にももちろんメンバーが参加。やはりメンバー自身が積極的にアルバム制作に関わる「自主制作」が今のアイドルに求められる一つのキーワードになって来ているように感じます。

興味を持たれた方は'The Feeling'も聞いてみてください。イルンの曲大好きです。

 

 6位 그 때 헤어지면 돼(Only then) - Roy Kim

国民的オーディション番組「スーパースターK4」で200万人以上の応募者の中から優勝を勝ち取ったものすごい人。現在もアメリカの大学に通いながら歌手活動を続けています。なんかそれだけでかっこよくない?

正直ロイキムの曲は昔流行った'봄봄봄(春春春)'や'Love Love Love'くらいしか知らなかったのですが、聞いた瞬間名曲や、、となりました。歌詞が自分の状況に当てはまったところも共感。

韓国のノレバン(カラオケ)に行って0時回ったくらいになると、ユンジョンシンの'좋아’やパクウォンの'All of my life'、チャンドクチョルの'그날처럼'とか、(挙げだすときりがない)こうゆう自己中な男の失恋ソングを隣の部屋の男の人達がこぞって歌い出すのなんだか可愛いくて好きです。韓国って失恋のバラードほんっっとに多い上に根強く人気ですよね。みんなどんだけ恋愛してんだか。

 

5位 너잖아(Always you) - ASTRO

かわいい少年のイメージから青年へと成長したASTROの新曲。シンプルにかっこよくてめちゃめちゃ好みです。セブチもそうですが、年齢に合わせて曲の雰囲気やコンセプトも変わって行くのが成長を見届けてる感じがしていいですよね。めっちゃ好きです。だってデビュー曲のタイトル「かくれんぼ」

アストロの顔は'얼굴천재(顔天才)'と呼ばれるチャウヌ。顔天才ってなんて直接的で非文学的な表現なんだと思うかもしれませんが、チャウヌの顔見たら分かります。顔が天才なんです。

チャウヌのイメージが強すぎて、他のメンバーがなかなか注目されないのは悲しいですが、歌もダンスもバランスのいいグループだと思います。今回のラキくんのダンスがめちゃめちゃかっこいいです、、もっと音楽番組で見たかった、、

 

4位 빛나리(Shine) - PENTAGON

デビュー前からデビュープロジェクト番組をやったりとかなーりお金をかけてもらいながらヒット曲になかなか恵まれなかったペンタゴン。やっと!やっと!!日の目を見た感じがします。メンバーのフイくんプロデュースの楽曲をやるようになってから流れが変わりました。なんせデビュー曲のタイトル「ゴリラ」

フイくんの楽曲の特徴は、ベースに同じフレーズとコードの繰り返しがあること。昨年大ヒットしたWanna One の'Energetic'もフイくんの作曲ですが、同じような特徴があります。Shine はメンバーのイドンくんも作曲に一緒に参加していますが、特に独特のフレーズが繰り返されるのが印象的です。振り付けにも流行真っ最中だったシュートダンスをいち早く取り入れましたよね。DA PUMPより先にやってたよ。時代の最先端を行くペンタにやっと世間が追いついた!と思います。

あとユウト(長野県出身)のラップがかっこいいです。日本人メンバーがいると応援したくなる。そして体調不良でお休み中の中国人メンバーのマイベイベーイェナンくん、早く帰ってきて欲しいです。weiboで生存確認ができてるので安心しています。

 

3位 고맙다(THANKS) - SEVENTEEN

「ありがとう」というタイトルで、ファンへの感謝ソングだと聞いていたので、可愛いバラード系かなあと思ってたのですが。バッギバキのダンスで?????となりました。めちゃめちゃかっこよくて良い意味で期待を裏切られました。

でもジュンくんのパートが相変わらず少なすぎるしどこにいるかも分からないので、1位にはしてあげません。

 

2位 BOSS - NCT U

 SM期待の新人NCT。そのうちのNCT Uというユニットの曲です。NCTの話をし出すとめちゃめちゃ長くなるので簡潔に。「NCT」とはブランドの名前で、ネオカルチャーテクノロジーの略。この時点で意味不明。メンバーが決まっておらず、新しいメンバーをいつでも追加することができます。つまりNCTは無限なのです。ユニットを中心に活動しており、他にも「NCT 127」や「NCT Dream」があるのですが、「NCT U」のUはunitの意。曲のコンセプトによってメンバーが変わる最も自由なユニットです。BOSSは7人ですが、2人や1人でやっても「NCT U」っていう場合もあります。難しい。今度NCTの話も書きたい、、

BOSSはMVがウクライナで撮影されたのですが、めっちゃ背景が綺麗です。あとこの曲でデビューした新メンバーのルーカスがめちゃめちゃかっこいいです!!!推推推

NCTはグループのシステムが難しい上に曲も個性的なのが多いのでなかなか韓国の若いファンがつかないのかなあ、、圧倒的にダンス上手だしビジュアルもザ・SMという感じで華のある子多いんですが。もっと人気が出るべきだなあと思います。

 

1位 밤(Time for the moon night) - 여자친구(GFRIEND)

この半年で圧倒的に何回も聞いたのがヨジャチングの밤です。本当に、名曲です。この曲でヨジャチングは新たな挑戦を試み、見事成功しました。

ヨジャチングのタイトル曲は、デビュー曲の「유리구슬(Glass Bead)」から昨年発売の「귀를 귀울이면(LOVE WHISPER)」まで、ずっと同じ作曲家が作っていました。そのため、ヨジャチングらしさというものは確立されましたが、毎回同じような曲にどうしてもなってしまうんですよね。そこで2016年の「Fingertip」で、今までのパワフル清純というコンセプトからより強いイメージへイメージチェンジを図りましたが、これがコケちゃうんです。その後の「귀를 귀울이면(LOVE WHISPER)」でまた清純コンセプトに戻ったのですが、こちらも大きなヒットとはなりませんでした。TWICE、Red Velbet、BLACK PINKといった大手三大事務所のガールズグループの台頭も相まって、以前のような注目度は失われていったような気がします。これが中小事務所の限界かな〜と思っていました。

しかし今年発売されたこの「밤(Time for the moon night)」は、今までの数々のヨジャチングの名曲を生み出した作曲家(イギ・ヨンベ)ではなく、新しい作曲家を迎えます。コンセプトの変更を図ったという点では前述の「Fingertip」と同じですが、今回の挑戦は大成功だったと思います。持ち味の清純はそのままに、パワフルなイメージからもう少し儚いイメージに。(아련하다という韓国語の感覚なのですが上手い訳が思いつかない、、)今の彼女達にぴったり合う曲だと思いますし、余計な心配事が吹っ飛びました。最高に好きです。

そしてヨジャチングの魅力はライブでも安定したボーカルと、ぴったり揃ったダンス。手足を動かすタイミングとか、角度とか、本当にぴったりなんです。ガールズグループでここまでのグループってほかにないんじゃないかな。これはメインダンサーであるシンビによる厳しい指導のおかげであったりもします。シンビかっこいい!

 

まとめ

結局ただただ好きなアイドルの紹介文になってしまいました。バラードやヒップホップも聞くのですが、今年はあんまり好きな曲がなかったかなあ。下半期もどんな曲が聴けるか楽しみです。

というか上期=9月までというイメージだったのですが上半期って6月までやった!!!アストロ以外6月までの曲だからまあ良いか。。下半期あと3ヶ月しかない

THE BOYZのメンバー脱退要求議論を考える

今韓国で大荒れしている新人アイドルグループTHE BOYZのメンバーの態度議論についてまとめたいと思います。

 

THE BOYZとは?

2017年12月にデビューした12人組のボーイズグループ。溌剌とした曲と12人のカルグンム(刃のようにぴったり揃ったダンス)が魅力の新人グループです。

特にメンバーの一人であるジュハンニョンくんは、2017年にWannaOneを誕生させたproduce101のseason2に出演し、(最終の22人まで残りました)デビュー前から人気を博し注目されていました。

現在はシングルアルバム'Right Here'を引っさげてカムバック。活動を精力的に続けているところです。

Right Here

Right Here

この曲、めちゃめちゃ好きです、、

 

騒動の詳細

事の発端は9月23日のV LIVE(インターネット配信)の放送。メンバーのニューとソヌが他のメンバーを無視したり高圧的な態度を取ったり。。ファンとの大切な交流の場所であるV LIVEの過去の放送について「覚えてない」と発言したり。ファンにとっては一言一句が大切で全部覚えてますもんね><

その態度が問題視されたことが始まりでした。

 

そして次に取りざたされたのが、デビュー前のSNSでのソヌの発言です。女性軽視であるとして以前にも問題視されていました。(検索したら出てきますがなかなかひどいです。。)

最近のMe too運動など韓国の社会状況を考えると、完全にアウトな発言です。

 

それにニューのマスター(アイドルの写真を撮ったり活動のサポートを行ったりする人ファンの代表?とような人)がサイン会でハンニョンの家族について馬鹿にするようなことを言ったとか。

この点については当該マスターが弁解、謝罪しています

どんどん2人への指摘が熱を増し、事務所に脱退要求をするまでに発展しました。

 

韓国の大手ポータルサイトネイバーではシルコム(リアルタイム検索)1位に。事務所のフィードバックを皆がまだかまだかと待っていました。

 

事務所の対応

9月27日、THE BOYZの所属事務所であるクラッカーは公式ペンカフェに謝罪文を掲載します。

※ペンカフェとは簡単に言うとファンクラブのようなもので公式が運営する掲示板サイトのようなものです

[공식입장] 크래커 측 "더보이즈 관련 논란 인지, 고개숙여 사과" :: 네이버 TV연예

発表の内容をまとめると、ファンからの指摘を真摯に受け止め、2人と持続的に「対話」をしていくということで、脱退の有無には触れませんでした。

9月28日の音楽番組にも2人とも出演しているところをみると脱退させる気はないようです。

ペンカフェの中でも脱退を求める声は続き、残留を望む声との二極化が進んでいます。今回の件で不思議に思ったのは、会員だけが書き込めるペンカフェの掲示板でも脱退の要求が多いことです。アンチだけじゃないのか〜と言う感じ

 

また、今回の謝罪文は「事務所」が出したもの。せめて2人が直接謝罪文を出すくらいの誠意は見せなければいけないと思います。

 

K-POPにおける過去の態度議論

K-POPファンからすると、こうゆう問題って結構あるある。事務所によっても対応は様々です。

 

JYP

特に衝撃的だったのは人気絶頂の2PMから脱退したパクジェボム。今はヒップホップ界隈で大活躍していますね。

彼は韓国系アメリカ人。練習生時代のSNSでの今で言う「嫌韓発言」で脱退要求を受け、グループを脱退しました。

JYPは実力だけでなく人間性を何よりも重視し、練習生時代からSNSなどの徹底管理を行うことでも有名です。事務所の代表であるパクジニョンのインスタグラムには、

「私たちの会社では私たちだけの原則を基に、それを守り運営しようとしてきたため、アーティストも練習生になった瞬間から厳格な自己管理を要求されます」

「その基準を続けて破る人は、いくらデビュー後でも共にしないという原則にしてきた」とあります。

この件があって管理がより徹底されたのかな。

 

SM

2016年にデビューしたNCTの言わずと知れた「顔」であるテヨンくん。彼は中学生時代に中古品販売サイトで行った詐欺行為が発覚しています。本人は真摯に反省しており、VLIVEでも直接謝罪をしています。

テヨンくんってめちゃめちゃイケメンでダンスが上手いだけじゃなく、圧倒的なスター性があるんですよね。アイドルになるために生まれてきたような。SMもテヨンくんを辞めさせるわけにはいかないし、グループのことを考えても妥当な対応だったと思います。ただ、デビューしたばかりの新人にとってこのレッテルを貼られることは大きすぎる痛手ですね。

 

PLEDIS

 SEVENTEENのウォヌが小学生時代にインターネット掲示板に書いた先輩アイドル少女時代についての悪質な書き込みが問題になりました。これに対しウォヌは過ちを認め、公式に直筆の謝罪文を掲載しています。めちゃめちゃ反省してちゃんと書いてました。でもやはりウォヌの名前で検索するといまだにこのことが出てくるのは悲しいですね。。今の優しいウォヌを知ってるから余計にね。

 

CUBE

記憶に新しい、ヒョナとPENTAGONのイドンの熱愛騒動。2人はTriple Hとしてユニット活動を行っている最中に熱愛が報道されました。事務所が報道を否定したにも関わらず勝手に熱愛を公表した2人は活動を中断させられ、事務所からの解雇を言い渡されました。結局ファンの反発があったからかまだ解雇は決定してないとか事務所が二転三転してるのでどうなったのかよくわかりませんが笑

 

このように問題の内容は違いますが、アイドル業界ではやっぱり色々ある。最近はデビュー前のいじめ問題が告発される事も多く、よく取りざたされます。でも事務所の対応は様々です。その後の対応によって収束のスピードも違いますよね。特にデビュー前のことって判断が難しいのはよくわかります。その上THE BOYZの事務所クラッカーは中小規模の事務所。JYPのようなデビュー前からの徹底した教育や管理がなされていなかったのでしょう。

THE BOYZの件も、私は脱退までさせる必要はないと思います。確かに2人を辞めさせることが「正義」であったとしても、その「正義」が果たして本当に正しいのでしょうか。ハタチかそこらの未来ある少年に態度問題で脱退を突きつけるファンって何なんでしょう?

 

昨年12月のTHE BOYZのデビュー舞台を他のアイドル目当てで行った音楽番組の生放送の収録でほんとにたまたま見たんですが、その時の彼らめちゃめちゃ素敵だったんですよね。生放送の音楽番組でも、多くのアイドルの場合、サノク(事前収録)を行ってから生放送に臨む事がほとんど。サノクしてるアイドルは生放送ではちゃんと踊らない事も多いんですが、彼らはぴったり揃ったガチガチのバキバキのダンスだったんです。もうめっちゃキラキラしてました。そんな一生懸命な彼らの姿が強烈に残ってる事もあって、なんだか今回の事がとっても悲しいです。

今回のことで一番被害を受けたのは他の10人のメンバーですよね。さあこれから、と言う時にこのイメージの失墜は痛い。ファンにも彼らにも、きちんと直接謝罪して、みんなが笑顔でステージに立ってくれる日を待ちたいです。

2018 SEVENTEEN CONCERT IDEAL CUT IN JAPAN

2018年9月4日〜10日にかけてさいたまスーパーアリーナで行われた

2018 SEVENTEEN CONCERT IDEAL CUT

の感想です。

 

約半年ぶりのセブチのイルコンということで気合いを入れて参戦してきました。

台風直撃というハプニングにも見舞われましたが、無事開催。運営の皆様の英断に感謝です。

 

セトリは本国でのコンサートから大きな変更点はなし。韓国の最新アルバムから어쩌나と日本オリジナル曲の CALL CALL CALLが追加されたくらいでしょうか。※ソウルコンにも参戦しましたがよく覚えてません。

Oh My!

Oh My!

CALL CALL CALL!

CALL CALL CALL!



ライブの特徴

今回のIDEAL CUTコンサートは昨年2017年に発売された2ndフルアルバム'Teen Age'の収録曲を中心に構成されています。特筆されるべきはミックスユニット曲の多さではないでしょうか。

 

날 쏘고 가라ではホシとウジのパフォーマンスに圧倒されました。セブチをパフォーマンスの面でリードするホシと、楽曲をプロデュースするウジ。セブチの実質的エースはやはりこの2人ではないでしょうか。

プデュでペユンジョン先生がよく発言する'얘는 정말 무대 체질이다~'(この子ほんま舞台体質やわ〜)という言葉が思い出されました。舞台体質って何て訳せばしっくりくるかな。

Bring It

Bring It

 

Flowerは振り付けがとても美しい。実は振り付けを担当したのは末っ子のディノ。今回のコンサートでも1番心を動かされた舞台でした。

Flower

Flower

 

ジュン、ミンギュ、ドギョムのHelloは2月のSVTコンでドミンジュンペン皆が号泣したことが記憶に新しいですね。NO F.U.Nなどデビュー前のSEVENTEEN PROJECTで披露された曲が次々と音源化される中、最後に音源化されたのがHello。とってもスイートな歌詞と3人のとってもスイートな声がたまらないです。

Hello

Hello

 

そして今回一番楽しみにしていたステージはバーノン、ジョシュアのRocketでした。Rocketはセブチの中でも3本の指に入るほど好きな曲です。3本は言い過ぎました。10本ぐらいです。

バーノンとシュアは音楽の好みもよく合うとSVTクラブかなんかで言っていたと思いますが、待ちに待った2人のユニットですよね。バーノンもananの特別編集で今まで書いた歌詞で一番気に入っているフレーズは?という質問に対してこのように発言しています。

「Rocket」という曲の"Please don’t kill my vibe. Please don’t kill my high. Finally I realize. All along love was by my side"というフレーズ。人はみんな寂しがり屋だけど、周りをよく見渡せば、自分のことを愛してくれる人ってたくさんあるよねっていうことに気づいた時に書いた曲で、とてもポジティブなメッセージが込められているんです。

 

いつ聞いてもハッピーになれる明るい曲ですよね。大好きです。

Rocket

Rocket

 

 

このようにいつものボーカル、ヒップホップ、パフォーマンスのチームだけでなく、ミックスユニットのステージが見られたのはとても新鮮でした。

それぞれの長所や好みが反映されてた素敵なステージでした。いつも新しい姿を見せてくれるセブチの可能性は無限大ですね。

ただ、スングァンも言っていましたが、年次を重ねるごとにみんなが観たい!と思う曲全てを観られないことは残念でもあります。(今回は박수や붐붐が観られなかったのは残念でした)

いつかユニット別のコンサートやリクエストコンサートなんかもやってほしいですね。

 

なんとかソウルコンの最終日のチケッティングも成功したので、最後のIDEAL CUTコンサートとジュンくんのソロも見届けられそうです。

11月を楽しみに頑張ります!!